素因数分解
素数(そすう)とは、1とその数以外に約数を持たないものをいいます。
小さい順に素数を挙げると2、3、5、7、11、13、17、19、23、29・・・
因数(いんすう)とは、項を作る為にかけ合わされている要素をいいます。
例えば2a=2×aなので因数は2、a、1、2aが挙げられます。
約数と同じように考えても問題ないでしょう。
素因数(そいんすう)とは、素数である因数をいいます。
例えば12の因数は1、2、3、4、6、12ですが、その中で素数である2と3だけが素因数といいます。
ある数を素因数だけの積で表すことを素因数分解(そいんすうぶんかい)といいます。
累乗の形を使って表します。
|
|
例
@ |
12 |
=2×2×3
=22×3 |
|
36 |
=2×2×3×3
=22×32 |
|
素因数分解のやり方
180 |
⇒ |
2)180 |
⇒ |
2)180
90 |
⇒ |
2)180
2) 90 |
⇒ |
2)180
2) 90
45 |
⇒ |
2)180
2) 90
3) 45 |
⇒ |
2)180
2) 90
3) 45
15 |
⇒ |
2)180
2) 90
3) 45
3) 15 |
⇒ |
2)180
2) 90
3) 45
3) 15
5 |
|
180は2でわりきれる |
|
90は2でわりきれる |
|
45は3でわりきれる |
|
15は3でわりきれる |
したがって180=2×2×3×3×5=22×32×5
素因数分解は必ず小さい素数から考えていきます。
例1 |
2)210
3)105
5) 35
7 |
例2 |
2) 72
2) 36
3) 18
3) 9
3 |
例3 |
2)242
11)121
11 |
例4 |
2)722
19)361
19 |
例5 |
29)841
29 |
例3あたりになってくると121から先がなかなか進みにくくなってきます。
112=121
132=169
これくらいまでは暗記しておいた方がいいでしょう。
例4くらいになって、361から先がなかなか進みにくくなってきます。
2、3、5、7、11、13と試してみてわり切れないからといって722=2×361で終わりにしてはいけません。
132はまだ169です。
2乗した数が361を超えるまでは17、19と続けていかなければなりません。
テストなどで3桁の素数が出てくることはないでしょうから。
例5くらいの場合、2、3、5、7でダメだったら予想をたてて解きます。
まずは、すぐに計算できる202、302を計算してみます。 202=400、302=900なので、841はその間にあります。
20〜30の中の素数は23と29だけです。
このことから、841は、たぶん29の2乗ではないかと予想できます。
あとは実際に計算して確かめてみるだけです。
素因数分解は必ず小さい素数から考える
2、3、5、7は計算で解く
11、13は暗記で解く
それより先は2乗した数がその数を超えるまで根気で解く
または予想をたてて解く |
※ 2、3、5の倍数の見分け方
2の倍数(2で割り切れる数)=偶数
3の倍数(3で割り切れる数)=各位の数の和が3で割り切れるもの
5の倍数(5で割り切れる数)=一の位の数が0または5
面積が144cm2の正方形の1辺の長さを求める
144を素因数分解すると・・・24×32
24×32=2×2×2×2×3×3= |
×2×2×3
×2×2×3 |
正方形の面積=(1辺の長さ)×(1辺の長さ)だから
144=(2×2×3)×(2×2×3)より
1辺の長さ=(2×2×3)cm=12cm
したがって12cmであることがわかる
体積が216cm3の立方体の1辺の長さを求める
216を素因数分解すると・・・23×33
23×33=2×2×2×3×3×3= |
×2×3
×2×3
×2×3 |
立方体の体積=(1辺の長さ)×(1辺の長さ)×(1辺の長さ)だから
216=(2×3)×(2×3)×(2×3)より
1辺の長さ=(2×3)cm=6cm
したがって6cmであることがわかる
|