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勉強内容の解説・ガイド

式の計算 <中学校数学>


プラス、または、マイナスの符号の前で区切ったものを項(こう)といいます。

2a+3 の場合、符号の前で区切ると、2aと+3に分けることができます。
そのため項は2aと3と言えます。

2a−3 の場合、符号の前で区切ると、2aと−3に分けることができます。
そのため項は2aと−3と言えます。

−2a+3 の場合、符号の前で区切ると、−2aと+3に分けることができます。
そのため項は−2aと3と言えます。


係数

項の中で、文字にかけ合わされている数字を係数(けいすう)といいます。

  2aの係数は2
−2aの係数は−2
   aの係数は1
 −aの係数は−1

分数の場合も同様です。

aの係数は
aの係数は−
a の係数は

次数

項の中でかけ合わされている文字の数を次数(じすう)といいます。

5abの次数は2次

−7xyの次数は3次

2abの次数は5次


式の項数と次数

式を項に分けたとき、その項の数をかぞえて、○項式といいます。
また、それぞれの項の次数のうち最大のものが式の次数になります。

2x+3y+1は、3つの項に分けることができ、各項の中で最大の次数は1次なので、3項式・1次式

x+2x+3は、3つの項に分けることができ、各項の中で最大の次数は2次なので、3項式・2次式

2ab−3a+6b−1は、4つの項に分けることができ、各項の中で最大の次数は3次なので、4項式・3次式


式の加減

文字の部分が全く同じ項は、たし算やひき算をすることができます。
そのとき、係数だけを計算し、もとの文字をつけ加えます。
文字の部分が全く同じ項を同類項(どうるいこう)といいます。



@
2a+3b+2+4a+5b+3 =2a+4a+3b+5b+2+3
=(2+4)a+(3+5)b+(2+3)
=6a+8b+5
・・・同類項ごとまとめて計算

2x+3x+1+2x+4x+3 =2x+2x+3x+4x+1+3
=(2+2)x+(3+4)x+(1+3)
=4x+7x+4
・・・同類項ごとまとめて計算

2a+1+a−2 =2a+a+1−2
=(2+1)a+(1−2)
=3a−1
・・・aの項は、数字の1が省略されていることに注意
・・・同類項ごとまとめて計算

(x−x−1)+(x+4x−3) =x+x−x+4x−1−3
=(1+1)x+(−1+4)x+(−1−3)
=2x+3x−4
・・・+のかっこは、そのままはずすことができる
・・・マイナスの符号に注意

(x−x−1)−(x+4x−3) =x−x−1−x−4x+3
=x−x−x−4x−1+3
=(1−1)x+(−1−4)x+(−1+3)
=−5x+2
・・・ひき算は最初にかっこをはずす
   (この式省略はミス多発)


ひっ算

ひっ算で求めることもできます。

たし算の例
  2a−3a+1
+)3a+2a−2
  5a− a−1
  2a−2b
+) a−2b
  3a−4b
  3a+ b
+)−a+2b
  2a+3b
  −2a− b
+) a+2b
  −a+ b

正負の数より
−(+●)=+(−●)
−(−●)=+(+●)

ひき算の例
  2x+1x−3
−)3x−2x+1
↓ ↓ ひく方の符号を全て変えて、たし算に直す
  2x+1x−3
+)−3x+2x−1
  −a+3a−4

式の乗除



A
2a×3b =2×a×3×b
=2×3×a×b
=6ab
・・・各項を分解して
・・・係数と文字に分け
・・・係数は計算、文字はアルファベット順に書く

a×a =(a×a)×(a×a×a)
=a×a×a×a×a
=a
・・・一度分解してみるとわかりやすい

(a =(a)×(a)×(a
=(a×a)×(a×a)×(a×a)
=a×a×a×a×a×a
=a
・・・一度分解してみるとわかりやすい

2a×3a =(2×a×a)×(3×a×a×a)
=2×a×a×3×a×a×a
=(2×3)×(a×a×a×a×a)
=6a

8ab÷(−4a)
=8ab×(−
4a
・・・わり算はかけ算に直す
=− 8ab
4a
・・・先に符号を判別
=− ×a×b
×a
・・・分解して考える
=− 2×b
・・・約分を忘れずに
=2b

a÷a
=a×
a
・・・わり算はかけ算に直す
a
a
a×a×a×a×a×a
a×a
・・・分解して考える
a
・・・約分を忘れずに
=a


代入と式の値

文字式の文字の部分に、別のもの(数字または別の文字式)を入れることを代入(だいにゅう)といいます。
数字や文字式を代入したときのもとの文字式の計算結果を式の値といいます。

<式の値を求める>

a=−3、b=−2を代入して次の式の値を求める。



B
(2a−b)−(−a+2b) =(2a−b)+(+a−2b)
=2a−b+a−2b
=2a+a−b−2b
=(2+1)a+(−1−2)b
=3a−3b
=3×(−3)−3×(−2)
=−9−6
=−15
・・・まずは計算をして文字式を簡単にする
 
 
・・・−bは、係数に数字の1が省略されていることに注意
 
・・・a=−3、b=−2を代入(必ずかっこをつけて代入)
 
 


文字式の代入

x=a+b+c、y=2a−b+cを代入して次の式の値を求める。



C
3x−y+2 =3(a+b+c)−(2a−b+c)+2
=3a+3b+3c−2a+b−c+2
=3a−2a+3b+b+3c−c+2
=a+4b+2c+2
・・・必ずかっこをつけて代入


式の乗除



D
(4a÷(−2a)
(4a
(−2a)
・・・分数で表す
(4a)×(4a
(−2a)×(−2a)×(−2a)
=− ×a×a××a×a
×a××a××a
・・・先に符号を判別
   分解して考える
=− 2×a
・・・約分を忘れずに
=−2a

a÷a×a
a×a
a
・・・分数で表す
a×a×a×a×a
a×a×a×a
・・・分解して考える
a
・・・約分を忘れずに
=a

−2a÷(−3a÷a
=−2a× ×
(−3a a
・・・わり算をかけ算に
−2a
(−3a×a
・・・分数で表す
−2×a×a
(−3a)×(−3a)×a
=− 2×a×a
3×a×a×3×a×a×a
・・・先に符号を判別
   分解して考える
=−
9a


四則混合計算・その他の計算



E
(x−x−1)−2(x+x−3) =x−x−1−2x−2x+6
=x−2x−x−2x−1+6
=(1−2)x+(−1−2)x+(−1+6)
=−x−3x+5
・・・かっこをはずす
 
・・・同類項ごと計算

(3x−9x+6)− (2x−4x+8)
=(2x−6x+4)−(x−2x+4)
=2x−6x+4−x+2x−4
=2x−x−6x+2x+4−4
=(2−1)x+(−6+2)x+(4−4)
=x−4x
・・・かっこをはずす
 
・・・同類項ごと計算

 
(8ab+12b)÷
=(8ab+12b)×
=8ab× +12b×
・・・分配法則
=12ab+18b

4a÷2a+3a×5a =2a+15a
=(2+15)a
=17a
・・・かけ算わり算が先
  (↑省略します)

a−b a−b
1(a−b) 1(a−b)
・・・ちょっと見やすく
4(a−b) 3(a−b)
12 12
・・・通分する
4(a−b)−3(a−b)
12
4a−4b−3a+3b
12
・・・符号に注意してかっこをはずす
4a−3a−4b+3b
12
・・・同類項を計算する
a−b
12

3a−{2a−(a−2b)+3b} =3a−{2a−a+2b+3b}
=3a−(2a−a+2b+3b)
=3a−(a+5b)
=3a−a−5b
=2a−5b
・・・かっこをはずす
・・・中かっこを普通のかっこに書き換える
・・・かっこの中身を計算して整理する
・・・かっこをはずす
・・・計算する


3の倍数どうしの和は3の倍数であることを証明

3の倍数は3×(整数)で表すことができるので、3の倍数は整数a、bを用いて、3a、3bと表すことができる。

(3の倍数どうしの和)=3a+3b=3(a+b)

(a+b)は整数なので、3(a+b)は3の倍数である。

したがって、3の倍数どうしの和は3の倍数であることが証明された。


奇数どうしの和は偶数であることを証明

奇数は2でわると1余る数なので、奇数は整数a、bを用いて2a+1、2b+1と表すことができる。

(奇数どうしの和)=(2a+1)+(2b+1)=2a+2b+2=2(a+b+1)

(a+b+1)は整数なので、2(a+b+1)は2の倍数、つまり偶数である。

したがって、奇数どうしの和は偶数であることが証明された。


3桁の自然数の百の位と一の位を入れかえた数と、もとの数との差は9の倍数であることを証明

もとの数の百の位、十の位、一の位の数をそれぞれa、b、cとおく

もとの数 百の位のaと、一の位のcを入れかえる

→→→→→→→→→→
入れかえた数
百の位 十の位 一の位 百の位 十の位 一の位
a b c c b a

もとの数を式であらわす

百の位・・・a 100がa個あるから・・・100×a したがって、もとの数は
100a+10b+c
で、表すことができる
十の位・・・b 10がb個あるから・・・10×b
一の位・・・c 1がc個あるから・・・1×c

入れかえた数を式であらわす

百の位・・・c 100がa個あるから・・・100×c したがって、入れかえた数は
100c+10b+a
で、表すことができる
十の位・・・b 10がb個あるから・・・10×b
一の位・・・a 1がc個あるから・・・1×a

この式を使って、もとの数と入れかえた数との差は

(もとの数)−(入れかえた数) =(100a+10b+c)−(100c+10b+a)
=100a+10b+c−100c−10b−a
=100a−a+10b−10b+c−100c
=99a−99c
=9(11a−11c)

 ↑9の倍数であることを証明したいので、
   9を前に出してかっこでくくる。
   99(a−b)としてしまわないように

(11a−11c)は整数なので、9(11a−11c)は9の倍数である。

したがって、3桁の自然数の百の位と一の位を入れかえた数と、もとの数との差は9の倍数であることが証明された。


それぞれの位の数字の和が9の倍数になっている4桁の自然数は9の倍数であることを証明

4桁の自然数の千の位、百の位、十の位、一の位の数をそれぞれa、b、c、dとおく。

千の位 百の位 十の位 一の位
a b c d

これらの数字の和が9の倍数であるので、a+b+c+d=9nと表すことができる。(nは整数)

4桁の自然数を式であらわす

千の位・・・a 1000がa個あるから・・・1000×a したがって、4桁の自然数は
1000a+100b+10c+d
で、表すことができる
百の位・・・b 100がb個あるから・・・100×b
十の位・・・c 10がc個あるから・・・10×c
一の位・・・d 1がd個あるから・・・1×d

4桁の自然数は

1000a+100b+10c+d


ここでa+b+c+d=9nだから
=1000a+100b+10c+d
=(999a+a)+(99b+b)+(9c+c)+d
=999a+99b+9c+(a+b+c+d

=999a+99b+9c+9n
=9(111a+11b+c+n)

 ↑9の倍数であることを証明したいので、
   9を前に出してかっこでくくる。

(111a+11b+c+n)は整数なので、9(111a+11b+c+n)は9の倍数である。

したがって、それぞれの位の数字の和が9の倍数になっている4桁の自然数は9の倍数であることが証明された。





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